山門をくぐると、視界が広がり、目の中に庭園全景が飛び込んできます。春夏秋冬それぞれにいろんな花が季節を教えてくれます。 時が過ぎるのを忘れてしまうほど静寂な境内です。
森鴎外は「なつかしき十輪院は青き鳥 子等のたずぬる老人(おいびと)の庭」 と詠いました。
世知辛く騒がしい世の中とは無関係な、悠久の歴史の中にある たたずまいが慕わしく思われたのでしょう。
水原秋桜子は「優曇華や石龕きよく立つ仏龍王石をがむや雨の燕子花(かきつばた)」と詠んでいます。
松瀬青々は 「十輪院の棟の低きに山霞む」とその当時の遠景を眺めた様子を句に残しています。
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