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おしらせ
2016/11/12
住職 臨床宗教師に認定

今年9月、住職は高野山大学から臨床宗教師に認定されました。東京で1年間を通して心理学、死生学などの座学を受け、また老人福祉施設や修道院などを訪れたりして、様々な体験を致しました。

臨床宗教師とは、まだ聞きなれない名称ですが、宗教、宗派にこだわらず、終末医療現場や在宅の患者に寄り添い、心のケアをすることを目的とします。2011年の東日本大震災のあと、人々のこころのケアのために「こころの相談室」が開設され、医師の故岡部健氏の提唱により宗教者が関わりを持つようになりました。

臨床宗教師は、死期が迫った患者や様々な状況で大切な家族を亡くした人たち、また人生において不安、悩みを抱いている人々に公共的な立場で接します。死への不安、生きる意味の喪失感、贖罪感、悲嘆などのこころの痛みや苦しみに寄り添い、傾聴し、理解し、和らげるための支援を専門的に行います。

本来、宗教者は説教、布教、伝道などを通して人々を信仰の道に導くことが大きな役割ですが、臨床宗教師は一切そのようなことを目的としてはいません。まず相手の気持ちに理解を示し、共に考え、何かに気付いてもらい、残された人生を有意義に過ごしてもらうことを目的としています。

まず東北大学で臨床宗教師の養成講座が開かれました。その後、各地の大学で同じような講座が行われています。これからの宗教者の大きな役割となっていくものと思います。

欧米ではそのような人々をchaplain(チャプレン)と呼ばれ、教会や寺院に属さず、病院、軍隊など人の生死に関係する場所で患者や遺族のこころのケアに携わっています。

これからはみんなのお寺に留まるだけではなく、終末医療現場や在宅患者の所にも出向きたいと思っています。