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寺宝の紹介

石仏龕

わが国では非常にめずらしい石仏です。龕(がん)とは仏像を納める厨子を意味します。すべて花崗岩の切石を用いて築造されています。龕中央に本尊地蔵菩薩、その左右に釈迦如来、弥勒菩薩を浮き彫りで表しています。
そのほか、仁王、聖観音、不動明王、十王、四天王、五輪塔、あるいは観音、勢至菩薩の種子(しゅじ=シンボルとなる文字)などが地蔵菩薩の周りに巡らされ、極楽往生を願う地蔵世界を具現しています。
龕前には死者の身骨や棺を安置するための引導石が置かれています。 また龕の上部、左右には北斗七星、九曜、十二宮、二十八宿の星座を梵字で陰刻し、天災消除、息災延命を願う現世利益の信仰も窺い知ることができます。
引導石の左右には南都仏教に伝統的な「金光明最勝王経」「妙法連華経」の経幢が立てられています。
この石仏龕は当時の南都仏教の教義を基盤に民間信仰の影響を受けて製作されたもので、めずらしい構成を示しています。大陸的な印象を受ける技法で彫刻されていることも注目されます。


石仏龕

本尊 地蔵菩薩

釈迦如来

弥勒菩薩


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