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こころの便り
2016/01/01
敬礼三寶謹賀新年 「人生」

皆様、あけましておめでとうございます。


今年は申(さる)年、人間に一番近い動物ですが、ペットとしてはあまり一般的ではありません。かえって畑などを荒らす迷惑な動物としての印象が強いように思います。やはり人間に近いが故に一番手ごわい相手なのでしょう。


しかし、本当に手ごわいのは人間かも知れません。現代人には人間関係に悩んでいる人が多くいます。会社の上司、部下、同僚、地域の住民、学校内さらには家族内の人間関係などなど、人生にとってこれほどやっかいなものはないと思っている人が結構います。


といっても、人間はひとりでは生きてはいけません。他人の協力や世話が必要不可欠です。それでは、どのようにして周りの人々と良好な人間関係を築いていけばいいのでしょうか? また人間関係だけでなく、人生に降りかかる不幸をどのようにして乗り越えていけばいいのでしょうか?


人生の幸・不幸を決めるのは、その人の人生に起きた出来事、それ自体ではありません。人生に起きた出来事をその人がそれをどう受け止めるか、そこから何を学ぶか、何を気付くか、それ次第だと言えます。それによって不幸と思っていたことが幸せにかわることがあります。


どんな時も、どんな出来事も人生にとって意味があり、大切なことを教えてくれている。それは「人生の師」ともいえます。


自分の感情が大切ならば、相手のどんな感情も、その人にとっては大切な感情であります。それをしっかり認め、受け止めることで、相手の感情を「自分の感情の一部」として認めることができるようになります。


自分の人生で起きるすべての出来事は繋がっていて、偶然に起こったことではありません。その繋がりは、集団や社会と繋がり、過去や将来の世代と繋がり、あらゆる生き物や大自然とも繋がって必然的に起こった出来事といえます。それらの出来事から逃れることはできません。人生にとってのすべての出来事は、あなたに人生の意味を教えてくれています。


人生のどこかに、自分を必要とする「何か」があり、自分を必要とする「誰か」がいます。そしてその「何か」や「誰か」は、あなたに発見されるのを待っています。向うから発せられる「呼びかけ」に気付き、それに応えて生きていくのが人生といえます。つまりは自分中心の生き方を改め、周りの人や出来事によって自分は生かされているのだという感覚を養うことが大切だと思います。


十輪院 住職 橋本純信